(アニメ感想) がっこうぐらし 第11話 「きずあと」
いよいよ最終回間近です。
そんなわけでこの先はネタバレも含みますのでご注意ください
<最終兵器由紀!>
この作品のキーパーソンは言うまでもなく由紀ですが、その彼女が前回覚醒したところでその役割は確定的となったと思います。
一 番冷静で頼りになるはずのりーさんは脆弱な心の持ち主でありましたし、戦闘面では活躍してくれるはずのくるみは感染、みーくんも太郎丸との対峙によって肉 体的に精神的に相当消耗するだろうと予想してましたので、由紀が立ち上がらねばこの危機は乗りきれないことは自明の理でございましたね。
しかしこの危機に対して様々な要因が重なったとは言え、健気にも立ち向かおうとする由紀の姿にはなんとも感慨深いものがありました。
だってあれほどまでに「恐ろしいものや汚いもの」から自身の心を遠ざけていた女の子がですよ、たた一人で孤独な戦いを始めようとしているのですよ!まるで我が子を見守る父のような心境でございます。
大 好きだっためぐ姉に導かれているという描写も泣かせるものがありました。きっとそれはめぐ姉ではなく、由紀自身の意志なんだろうけど、それをめぐ姉の声と 変換することで恐怖心を幾らか和らげている・・・それこそ「優しい幻想の中に浸ることで精神の均衡を保っていた」という今までの心の作用を、むしろ活用し ているようで興味深かったですね。
もしかするとそんな環境適応能力が由紀の一番の長所なのかもしれませんね・・・。
<めぐ姉との約束>
繰り返しになりますが、由紀はこれまで辛い現実より目を逸らしていました。幻想の中に身を投じることで心にダメージを負わないように、まさに心の防衛本能が機能していたのだと思います。しかし私はそれをむしろ肯定的に捉えているのですよ。
実際周囲にゾンビが跋扈しているような不安と絶望の中にあった学校生活において、部員達が「学園生活部」という非日常を演じきれたのは、由紀のおかげであったと思うのです。
それは確かに狂気的ではありましたが、由紀が何の違和感もないほどにこの学園生活を満喫しているといった態度でありましたので、他のメンバーもやがて感化され辛い現実を忘れその非日常を過ごすことが出来たのではないでしょうか?
そして実はそんな由紀の態度は、ただ現実逃避をしていたというだけでなく「笑顔を忘れないで」というめぐ姉との約束を守り続けていたためという事も今回明らかになりました。自身の無力を認めた上で、出来ることをしようとした由紀の強さは学園生活部の大きな救いとなった。
また、そうなるよう促しためぐ姉の優しさと温かさが今になって心に沁みますね。やはりこの「学園生活部」はめぐ姉の想いで溢れていたのです・・・。
<最終回はもう確定?・・・しかしそこにめぐ姉の姿は・・・>
残り一話でしかもタイトルが卒業となれば、もう最終回の内容はほぼ確定したのではないでしょうかね?以前にも「卒業」という言葉から由紀達が自身の進路を想像するという場面がございました。
それが最終回に繋がってくるということは、以前の考察でも触れた通り「由紀達の学校からの脱出」を暗示しているでほぼ間違いないでしょう。
残り一話ということから考えてあまり凝った展開にも出来ないので、ここはハッピーエンドで締めくくると思われます。なので、くるみもワクチンで助かるでしょう。
しかし、めぐ姉は助からないでしょう。そもそも卒業というテーマからして、教師も生徒と一緒に学校を出てしまってはおかしいのです。ですから、めぐ姉はそのまま崩壊していく学校と運命を共にするものだと思います。
車に乗り込み、学校を脱出したところで終幕となるのではないでしょうか?そこから先は「人生」のように確実に予測できるものではない・・・ですから、多くの謎を残したままでエンディングを迎えると私は考えています。
まあその方が余韻も残るし、二期への含みも残すことになりますものね。1クールあっという間だったけど、いよいよ次回で最終回。さあ皆で見届けようぜ!
<がっこうぐらし最終回予想!・・・9月19日(金)22時より一週間のアニメ感想を語るラジオ「ピッコロのらじお♪を「ねとらじ」にて放送!!>
9月19日(金)22時から放送の「ピッコロのらじお♪」ではノイタミナの名作「東のエデン」を特集いたします。2009年に放送され、アニメ界に一大センセーショナルを巻き起こしたこの作品を様々なテーマごとに語っていきます。東のエデンを観た方も、観てない方も是非ご参加下さい!
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